『言語研究』164号特集論文募集

 かつての言語研究では,文字論・文字学が重要なテーマとされ,多くの著作や論文が公刊されてきました。現在の言語研究が多方面に新たな展開を見せていることを差し引いても,かつてのような生産性で文字や表記に関する研究がなされてはいないという印象を持つ人が多いのではないでしょうか。固有の文字を持たない言語もラテン文字をはじめとする文字セットを導入することで音韻的単位を表記し分ける正書法作成の歴史は長く,近年ではICTなどのテクノロジーがそれを後押ししている面もあります。文字体系や表記システムは,音韻や形態あるいは概念を表す記号体系である以上,一般言語学な研究対象でもありますが,一方で系統や歴史を論じる通時的研究の対象でもあり,後者は文献の解読といったテーマとも関わります。従来の論点からの研究だけでなく,新たな視点からの議論や分析や報告も含め,新機軸の研究を歓迎いたします。
 原稿締め切りは2022年8月31日です。投稿方法は一般論文と同じですが(詳細は学会ホームページを参照),投稿・査読システムEditorial Manager上の「セクション/カテゴリー」の項目で,「特集 special feature article」を選択して下さい。

http://www.ls-japan.org/modules/documents/index.php?cat_id=21
日本言語学会編集委員会